フィリピン留学を考えるとき、学校の授業内容や費用、寮の環境とあわせて確認しておきたいのが、現地での体調管理です。
フィリピンは日本と比べて気温や湿度が高く、食事、水、衛生環境も異なります。普段は健康に自信がある方でも、留学初期の疲れや睡眠不足、慣れない食生活が重なると、腹痛や下痢、発熱などの体調不良につながることがあります。
実際には、多くの留学生が大きな病気にかかることなく留学生活を終えています。ただし、フィリピン留学中に注意したい病気や予防方法、体調を崩したときの受診方法を知っておくことで、現地で落ち着いて相談や受診につなげやすくなります。
このページでは、フィリピン留学で注意したい病気、予防接種、常備薬、現地で体調不良になったときの対応方法まで、出発前に確認しておきたい流れで紹介します。
Contents
フィリピン留学中に病気や体調不良が起こりやすい理由

フィリピン留学中の体調不良は、ひとつの原因だけで起こるものではありません。気候、食事、水、睡眠、疲れ、生活リズムの変化が重なり、体が現地の環境に慣れる前に不調が出ることがあります。
特に到着直後は、移動の疲れや緊張、英語で受ける授業、寮生活への適応が重なりやすい時期です。短期留学の場合でも、最初の数日で無理をしすぎると、その後の授業に影響が出ることがあります。
日本と異なる気候・食事・水で体に負担がかかりやすい
フィリピンは年間を通じて気温が高く、湿度も高い国です。屋外は蒸し暑く、ショッピングモールや教室、寮の室内は冷房が強いこともあるため、外と室内の温度差で体調を崩す方もいます。
また、フィリピンの水道水は飲用には向いていません。語学学校にはウォーターサーバーが設置されていることが多いものの、外出先で氷入りの飲み物を飲んだり、衛生状態がわからない場所で食事をしたりすると、腹痛や下痢の原因になることがあります。
食事の味付けや油の量も日本とは違います。留学中は英語の勉強だけでなく、生活環境そのものが変わるため、胃腸に負担がかかりやすくなります。
留学初期は疲れや睡眠不足で免疫が落ちやすい
フィリピン留学では、到着翌日からレベルチェックやオリエンテーション、授業が始まる学校もあります。新しい環境に慣れようとしている間は、自分で思っている以上に体力を使っています。
特にマンツーマン授業が多い学校では、授業時間中に集中して英語を話し続けるため、慣れるまでは頭も体も疲れやすくなります。放課後に外出や買い物を詰め込みすぎると、睡眠不足になり、風邪や胃腸の不調が出やすくなります。
留学初期は「せっかく来たから全部頑張りたい」と思いやすい時期ですが、最初の一週間ほどは睡眠時間を確保し、無理な予定を入れすぎないことが大切です。
短期留学でも油断せず事前準備をしておくことが大切
1週間や2週間の短期留学では、「期間が短いから大丈夫」と考える方もいます。しかし、短期留学ほど1日に受ける授業数が多くなりやすく、体調を崩すと授業を受けられない時間が増えてしまいます。
現地で薬を探したり、病院の場所を調べたりするのは、体調が悪いときには大きな負担です。出発前に飲み慣れた薬を用意し、加入している海外保険の連絡先を確認しておくだけでも、現地での不安はかなり減らせます。
フィリピン留学の準備では、航空券や入学書類だけでなく、体調を崩したときにどう動くかまで考えておくことが重要です。
フィリピン留学で注意したい病気
フィリピン留学で特に気をつけたいのは、水や食事による胃腸の不調、蚊が媒介する感染症、動物との接触による病気です。すべてを過度に怖がる必要はありませんが、原因と予防方法を知っておくことで防げるものも多くあります。
ここでは、留学生が知っておきたい代表的な病気を紹介します。症状が強い場合や長引く場合は、自己判断で我慢せず、学校スタッフや保険会社に連絡し、医療機関を受診してください。
食中毒・感染性胃腸炎|水や食事から起こりやすい体調不良
フィリピン留学中に起こりやすい体調不良のひとつが、食中毒や感染性胃腸炎です。腹痛、下痢、嘔吐、発熱、倦怠感などが出ることがあり、症状が強いと授業を休まなければならない場合もあります。
原因になりやすいのは、水道水、氷、生もの、加熱が不十分な料理、衛生状態がわからない屋台や路上販売の食べ物です。語学学校の食事や清潔なレストランを利用していても、外出先の飲食がきっかけで体調を崩すこともあります。
飲み水はミネラルウォーターか学校のウォーターサーバーを使いましょう。胃腸が弱い方は、歯みがき後のうがいにもミネラルウォーターを使うと安心です。食事前には手洗いを行い、外出先では除菌シートやハンドジェルを使えるようにしておくと役立ちます。
デング熱・ジカ熱|蚊に刺されない対策が重要
フィリピンでは、蚊を介して感染するデング熱やジカ熱にも注意が必要です。特に雨季には蚊が増えやすく、屋外活動や夕方以降の外出時に刺されることがあります。
デング熱では、急な高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹などが見られることがあります。多くの場合は回復しますが、重症化することもあるため、高熱が続く場合や強いだるさがある場合は早めに医療機関へ相談してください。
ジカ熱は症状が軽いこともありますが、妊娠中の方や妊娠の可能性がある方は特に注意が必要です。親子留学や長期滞在を予定している場合は、渡航前に医師へ相談し、滞在地域や時期に応じた対策を確認しておきましょう。
蚊対策では、虫除けスプレーを使う、肌の露出を減らす、草むらや水たまりの多い場所に長時間いない、寮の窓や網戸の状態を確認することが基本です。虫除けや日焼け止めなどの持ち物は、出発前にフィリピン留学に必要な持ち物と常備薬を確認するページもあわせて確認しておくと準備しやすくなります。
A型肝炎・腸チフス|飲食物から感染する病気
A型肝炎や腸チフスは、汚染された水や食べ物を通じて感染することがあります。発熱、だるさ、食欲不振、腹痛、下痢などが見られることがあり、A型肝炎では黄疸が出る場合もあります。
短期の語学留学で必ず感染するような病気ではありませんが、滞在期間が長い方、地方都市や衛生環境が限られる地域へ行く方、外食の機会が多い方は、渡航前に医師へ相談しておくと判断しやすくなります。
予防の基本は、飲み水を選ぶこと、加熱された料理を選ぶこと、衛生状態がわからない店や屋台を避けることです。現地の食文化を楽しむことはフィリピン留学の魅力のひとつですが、体調を崩しやすい方は、最初から無理にローカルフードを試しすぎないようにしましょう。
狂犬病|犬や野生動物に近づかないことが大切
フィリピンでは狂犬病にも注意が必要です。狂犬病は、犬だけでなく、コウモリなどの動物から感染する可能性があります。発症すると命に関わる病気のため、動物に噛まれたり、引っかかれたりした場合は、すぐに医療機関を受診してください。
留学中は、野良犬や猫、野生動物に近づかないことが大切です。かわいいと感じても、触ったり、餌をあげたり、写真を撮るために近づいたりしないでください。
万が一、動物に噛まれた場合は、傷口を流水と石けんで洗い、学校スタッフにすぐ連絡しましょう。見た目の傷が小さくても、自己判断で放置しないことが重要です。
麻疹・ポリオ・結核・マラリアなど|渡航前に確認したい感染症
フィリピンでは、麻疹、ポリオ、結核、マラリアなど、渡航前に接種歴や滞在地域を見直しておきたい感染症もあります。特に麻疹は感染力が強く、過去に感染したことがない方やワクチン接種歴が不明な方は、渡航前に母子手帳や接種記録を確認しておきましょう。
ポリオや破傷風なども、定期接種や追加接種の状況によって確認したい内容が増えます。小学生・中学生・高校生のジュニア留学や親子留学では、保護者の方が日本の定期接種の状況を確認したうえで、必要に応じて医療機関へ相談してください。
マラリアはマニラやセブ島中心部の一般的な語学留学で過度に心配される病気ではありませんが、地方滞在やアクティビティ、長期滞在を予定している場合は、滞在地域の情報を事前に確認しておくとよいでしょう。
長期留学、地方滞在、インターンシップ、ボランティア活動など、一般的な語学学校生活より行動範囲が広くなる場合は、感染症への備えも変わります。留学期間と生活スタイルに合わせて判断することが大切です。
フィリピン留学前に確認したい予防接種と常備薬
フィリピン留学前の病気対策では、予防接種と常備薬の確認が欠かせません。日本からフィリピンへ直接渡航する一般的な語学留学では、入国のために一律で求められる予防接種は基本的にありません。ただし、黄熱のリスクがある国を経由・滞在した場合などは、証明書が必要になることがあります。
また、入国条件として必須ではない場合でも、A型肝炎、B型肝炎、破傷風、日本脳炎、狂犬病、麻疹風疹、ポリオなどは、年齢、接種歴、滞在期間、滞在地域によって医師に相談して判断したい予防接種です。
予防接種は留学期間・滞在地域・年齢によって考える
フィリピン留学では、3カ月未満の短期留学で予防接種を受けずに渡航されるケースもあります。一方で、長期留学、親子留学、ジュニアキャンプ、地方滞在、医療環境が限られる地域への移動がある場合は、必要な備えが増えることがあります。
予防接種は、接種してすぐに十分な効果が出るとは限りません。複数回の接種が必要なものもあるため、出発直前では間に合わないことがあります。心配な方は、留学が決まった段階でトラベルクリニックやかかりつけ医へ相談してください。
特にお子さまの留学では、母子手帳を確認し、日本の定期接種が終わっているかを見ておくことが大切です。成人の方でも、麻疹風疹や破傷風などの接種歴が不明な場合は、医療機関で相談しましょう。
胃腸薬・解熱剤・風邪薬など飲み慣れた薬を持参する
フィリピンでも薬局はありますが、成分や量が日本の薬と異なる場合があります。体調が悪いときに英語で症状を説明し、自分に合う薬を探すのは負担になります。
そのため、胃腸薬、整腸剤、解熱鎮痛剤、風邪薬、酔い止め、虫刺され薬、絆創膏、体温計などは、日本から持参しておくと安心です。普段から使い慣れている薬がある方は、少し余裕を持って用意しておきましょう。
ただし、海外へ薬を持ち込む際は、薬の種類や量によって注意が必要です。処方薬を持参する場合は、医師や薬剤師に相談し、必要に応じて英文の説明書や診断書を準備してください。
持病や処方薬がある場合は医師に相談して準備する
持病がある方、アレルギーがある方、定期的に服用している薬がある方は、出発前に医師へフィリピン留学の予定を伝えておきましょう。留学期間中に必要な薬の量、現地で症状が悪化した場合の対応、飲み合わせの注意点などを確認しておくと、現地での不安を減らせます。
薬はスーツケースだけでなく、機内持ち込みの手荷物にも分けておくと、荷物の遅延や紛失が起きた場合にも対応しやすくなります。英文の薬剤情報があると、空港や病院で説明が必要になったときにも役立ちます。
常備薬や日用品の準備については、フィリピン留学の持ち物チェックもあわせて確認しておくと、荷造りの抜けを防ぎやすくなります。
フィリピン留学中に体調不良になったときの受診方法

フィリピン留学中に体調を崩したときは、我慢して授業を受け続けるより、早めに学校スタッフへ相談することが大切です。特に発熱、強い腹痛、嘔吐、下痢、脱水症状、動物に噛まれた場合、蚊に刺された後の高熱などは、早めの対応が必要です。
体調不良のときは、英語で症状を説明すること自体が負担になります。日本人スタッフがいる学校や、病院同行サポートのある学校では、遠慮せずに相談しましょう。
まず学校スタッフや日本人スタッフに相談する
フィリピンの語学学校では、体調不良時に病院の案内、送迎、スタッフの同行などを行っている場合があります。学校によって対応範囲は異なりますが、まずは学校スタッフへ連絡するのが基本です。
症状を伝えるときは、いつから症状があるか、発熱の有無、腹痛や下痢の回数、食べたもの、服用した薬を伝えましょう。これらを伝えられると、病院へ行くべきか、休養で様子を見るべきかの判断がしやすくなります。
未成年の留学や親子留学では、学校スタッフから保護者へ連絡が入る体制を取っている学校もあります。出発前に、体調不良時の連絡方法を確認しておくと安心です。
病院を受診するときはパスポートと保険証書を準備する
フィリピンの都市部には、外国人の受診に対応している私立病院やクリニックがあります。セブやマニラなどの留学エリアでは、日本語通訳や日本語ヘルプデスクを利用できる医療機関がある場合もあります。
病院を受診するときは、パスポート、海外旅行保険の保険証書、保険会社の緊急連絡先、現金またはクレジットカードを準備してください。キャッシュレス診療に対応した保険でも、病院や症状、手続き状況によっては一時的な支払いが必要になる場合があります。
海外旅行保険については、病気やケガの治療費だけでなく、救援者費用、入院、通訳、携行品などの補償も確認しておくことが重要です。保険の考え方は、フィリピン留学で海外保険が必要か確認するページでも詳しく紹介しています。
症状が強いときは無理をせず早めに医療機関へ行く
発熱が続く、強い腹痛がある、水分が取れない、下痢や嘔吐が止まらない、意識がぼんやりする、息苦しさがある、動物に噛まれた、蚊に刺された後に高熱が出たといった場合は、早めに医療機関を受診してください。
「授業を休みたくない」と無理をすると、回復が遅れ、結果的に長く授業を休むことがあります。特に短期留学では、早い段階で休養を取り、必要な治療につなげることが、留学全体の学習時間を守ることにつながります。
自己判断で抗生物質や強い薬を購入して飲むことは避けましょう。現地で薬を使う場合も、医師や薬剤師、学校スタッフに相談してからにしてください。
フィリピン留学中の病気予防|水・食事・蚊・熱中症対策

フィリピン留学中の病気予防は、特別なことをするよりも、毎日の生活でリスクを減らすことが大切です。水、食事、蚊、日差し、冷房、睡眠の取り方を意識するだけでも、体調不良の予防につながります。
現地生活の全体像を知っておきたい方は、フィリピン留学中の生活環境を詳しく見るページもあわせて確認しておくと、食事・気候・医療・通信などのイメージを持ちやすくなります。
水道水を飲まず、ミネラルウォーターを利用する
フィリピンでは、水道水をそのまま飲まないようにしてください。学校のウォーターサーバー、ペットボトルのミネラルウォーター、信頼できる飲食店の飲み物を選びましょう。
外出先では、氷が入った飲み物にも注意が必要です。どの水で作られた氷かわからない場合は、氷なしで注文する方が無難です。
胃腸が弱い方は、歯みがきの際のうがいにもミネラルウォーターを使うと、現地の水に慣れるまでの負担を減らせます。
屋台や衛生面が不安な食事は避ける
フィリピンには魅力的なローカルフードが多くありますが、留学初期から屋台や衛生状態がわからない店を利用するのは避けた方が安全です。特に生もの、加熱が不十分な肉や魚、長時間常温で置かれている料理には注意してください。
体が現地の食事に慣れるまでは、学校の食事や清潔なレストランを中心に選びましょう。お腹が弱い方は、油の多い料理や辛い料理を一度に多く食べないことも大切です。
留学中は、食事を楽しみながらも、翌日の授業に影響が出ない選び方を意識することが大切です。
虫除け・長袖・長ズボンで蚊に刺されにくくする
デング熱やジカ熱を防ぐには、蚊に刺されない対策が重要です。外出時は虫除けスプレーを使い、夕方以降や蚊が多い場所では長袖や長ズボンを選びましょう。
寮の部屋では、窓やドアを開けっぱなしにしないことも大切です。水がたまりやすい場所や草の多い場所では蚊が発生しやすいため、長時間の滞在を避けてください。
虫除けは現地でも購入できますが、肌に合うものを日本から持参しておくと、到着直後から使えます。
日差し・熱中症・冷房による体調不良にも注意する
フィリピンは日差しが強く、屋外活動では熱中症にも注意が必要です。こまめに水分を取り、汗をかいた日は塩分も意識しましょう。帽子、日焼け止め、サングラスも役立ちます。
一方で、教室やショッピングモール、車内では冷房が強いことがあります。屋外との温度差で体調を崩す方もいるため、薄手の羽織ものを持っておくと便利です。
暑さ対策と冷房対策を両方用意しておくと、留学中の体調を崩しにくくなります。
まとめ|病気対策をして安心してフィリピン留学へ

フィリピン留学では、日本と異なる気候、食事、水、衛生環境の中で生活するため、体調管理の準備が欠かせません。特に食中毒や感染性胃腸炎、デング熱、A型肝炎、狂犬病などは、出発前に知っておきたい病気です。
正しい備えがあれば、必要以上に不安になる必要はありません。飲み水を選ぶ、屋台や衛生面が不安な食事を避ける、虫除けを使う、睡眠を確保する、飲み慣れた常備薬を持参する。このような基本を守ることで、留学中の体調不良は予防しやすくなります。
予防接種については、留学期間、滞在地域、年齢、接種歴、持病の有無によって判断が変わります。心配な方は、出発前に医師へ相談しておきましょう。
現地で体調を崩した場合は、我慢せず学校スタッフへ相談し、必要に応じて医療機関を受診してください。パスポート、保険証書、保険会社の連絡先を確認しておくと、受診時の連絡や手続きが進めやすくなります。
ファーストイングリッシュでは、学校選びだけでなく、現地での生活面やサポート体制についてもご相談いただけます。フィリピン留学に不安がある方は、出発前の段階で気になることを確認しておくと、現地での学習に集中しやすくなります。
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